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古層日本語の融合構造

商品説明

[著者] 木村紀子
[装幀] 東幸央
[発行所] 平凡社
[発行年] 2003年　初版1刷
[言語] 日本語　[フォーマット] A5｜ハードカバー　[ボリューム] 348ページ
[構成] 1冊　[付属] カバー、帯
[コンディション] BODY：VERY GOOD ★★★★☆☆☆　JACKET：GOOD ★★★☆☆☆☆
[商品メモ] カバーにクスミ・本体小口に一点シミあり

商品解説

[コメント] 音韻構造が単純で、同音異義語が多いといわれる日本語だが、オ・コ・チヒサ（小）、クフ・ヲス・ハム（食）というように複数の異言語の混淆・融合になる同義異音語もおびただしい。本書は、神楽・催馬楽・風俗などの伝承歌謡群や、記紀万葉などの古代文字言語資料をよりどころに、言葉のうちなる未開社会へ分け入りつつ、肉声や感じ方、考え方を呼び起こし、光への反応、時間のとらえ方、食物との一体感、親族の呼び方、虫や鳥への畏怖・畏敬、呪歌や呪物の秘義など、その世界認識に深くかかわったシンボルとしての声のシステム─多元的な声の重層する古層日本語の世界について、単一言語神話の対極から古層日本語の生成に迫った研究論文をまとめたもの。

[目次・構成・収録内容]
緒言

1　神話記号にみる融合構造
第一章　「わたつみ」「さいはら」の母声伝承
　一　イロ─母系の原型
　二　ウラ─豊浦の寺縁起　
　三　ソヒ─催馬楽の源流
　四　ワタ・クシ─母性字母の確立
第二章　「葦原中国」語彙の伝承
　一　アシと「国固め」用語
　二　古事記訓注語と動詞の系統
　三　カユと食器具名の系統
第三章　スメロキ（木神）たちの「言向け」と統辞
　一　木の母音交代とその神格性
　二　神楽歌〈採物〉・〈前張〉の統辞位相
　三　暦数用語と「刻木・結縄」

2 声による伝承の古層
─コエ（音声）の生成─
第四章　音の共感と擬声
　一　生理・表情音の擬声
　二　─とナル声／─とスル声
　三　五十音の音感
　四　古代語の擬声表記と音感
第五章　さいばら言葉の京（みやこ）ぶり
　一　王朝貴族の認識から
　二　歌ことばの担い手たち
　三　万葉歌語との位相
　四　囃子言葉の血脈
─ナ（名）の生成─
第六章　稲作語源誌
　一　イネとヒトの語彙対応
　二　トシとツキの呼称
　三　ヨネとコメ
第七章　古代語の中の〈むし〉
　一　〈むし〉の呪性
　二　「いはひ」の虫たち
　三　〈むし〉神たちの落魄
─コトワリ（構造）の生成─
第八章　古代光感覚と声の構造
　一　語根 kag- の光感覚上の位置
　二　「カゲ」の本義
　三　「カガ─」の本義
　四　「カギ─」の本義
第九章　万葉歌語の「タマ─」の世界
　一　タマきはる
　二　タマほこ
　三　タマづさ
　四　タマくしげ・タマだすき・他

語彙索引
事項索引

[図書分類] 言語学・記号論｜日本思想｜文学全般｜民族学・人類学
[キーワード] LANGUE・TERM｜JAPAN・JAPONISM｜HISTORICAL｜RULE（法律・法則）｜FESTIVE・RITE

[コード] 458240328X

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